クラシック・ラジオ

2008年グラモフォン賞

英国のグラモフォン誌とクラシック・エフエムの共催による2008年グラモフォン賞が発表された。今年の受賞作は英国のレコード会社、作曲家、演奏家に極端に偏り、非常に視野が狭い印象を受ける。

原文はこちら。アルファベット順の掲載は日本語には馴染まないため、分野別に並べ替えた。レーベル賞や功労賞、新人賞などの作品を伴わない賞は省略した。

大賞 / 器楽曲 部門賞

ベートーベン
ピアノソナタ第四集
ポール・ルイス(ピアノ)

全集がグラモフォン誌の編集者選奨。「愛聴するシュナーベル、ケンペ、ブランデルの全集よりもいい。究極のベートーベンのピアノソナタ全集」。

編集者特選

カール・フリードリヒ・アーベル
アリア選集
スザンヌ・ヘンリッヒ(チェロ)

「バッハのチェロ組曲を思わせるビオラ・ダ・ガンバの作品は今年の収穫」。

管弦楽 部門賞

ニコライ・ミャスコフスキー
交響曲全集
ソビエト連邦交響楽団 / ロシア国立交響楽団
エフゲニー・スベトラーノフ(指揮)

編注)CD16枚で7000円台はお買い得か。

協奏曲 部門賞

エドワード・エルガー
バイオリン協奏曲
ジェームス・エーネス(バイオリン)
フィルハーモニア管弦楽団
アンドルー・デイビス(指揮)

室内楽 部門賞

ヨハネス・ブラームス / ロベルト・シューマン
ピアノ五重奏曲
レイフ・オベ・アンスネス(ピアノ)
アルテミス四重奏団

歌劇 部門賞

レオシュ・ヤナーチェク
ブロウチェク氏の旅
BBC交響楽団
イジー・ビエロフラーベク(指揮)

合唱曲 部門賞

ハイドン
オラトリオ「天地創造」
ガブリエリ・コンソート・アンド・プレイヤーズ
ポール・マクリーシュ(指揮)

声楽 部門賞

サミュエル・バーバー
歌曲集
ジェラルド・フィンリー(バリトン)
ジュリアス・ドレイク(ピアノ)

バロック(器楽曲)部門賞

バッハ
ブランデンブルク協奏曲
ヨーロッパ・ブランデンブルク合奏団
トレバー・ピノック(指揮)

バロック(声楽)部門賞

モンテベルディ
オルフェオ
クラウディオ・カビナ(指揮)
ベネクシアーナ合奏団

古楽 部門賞

ニコラス・ラドフォード
ミサ・ベネディクタ
ニューカレッジ合唱団
エドワード・ヒギンボトム(指揮)

編注)ラドフォードは英国チューダー朝(16世紀)ごろの作曲家。

現代音楽 部門賞

ジョナサン・ハーベイ
ボディ・マンダラ
アヌ・コムシ(ソプラノ)
BBCスコットランド交響楽団
イラン・ボルコフ(指揮)

編注)1939年生まれの英国の作曲家。仏教に着想を得た作品が多い。

掘り出し物 部門賞

レイフ・ボーン=ウイリアムズ
交響曲第5番 / ドーナー・ノービース・パーケム
ロンドン交響楽団
レイフ・ボーン=ウイリアムズ(指揮)

編注)交響曲は1952年に作曲家自身が振って録音。ドーナー...は1936年の録音。

復刻版 部門賞

ジャン・シベリウス
歌曲集
キム・ボルイ(バス)
エリック・ベルバ(ピアノ)

演奏会 部門賞

選集「マリア」
チェチーリア・バルトリ(メゾソプラノ)
ラ・シンティラ管弦楽団
アダム・フィッシャー(指揮)

映像 部門賞

モーツァルト
フィガロの結婚(字幕なし)
英国ロイヤル・オペラ
アントニオ・パッパーノ、デービット・マクビカー(指揮)

編注)全世界共通仕様(リージョンフリー)。字幕はイタリア語と日本語。

別年度のグラモフォン賞

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最終更新日 2009年10月08日