質疑応答
どのクラシック局を聴けばよいのか
放送局の特徴を大雑把に分類すれば以下のようになる。学校で学んだクラシックが聴きたいという方には米国局を勧める。CDは聴き飽きたという通な方には米欧局の演奏会番組を勧める。癒し系音楽として聴きたいという方は、ネットラジオ局の中から穏やかな局を探そう。
- 地上局 - 既存の放送局。2008年頃までインターネット配信は申し訳程度で、鯖落ちが頻繁に発生した。近年は常時安定している局が増えたが、昼間の繁忙時間帯などは鯖落ちしないまでも、ブツブツ途切れる局がまだある。
- 欧州公共局 - クラシック専門局を名乗っても実際はクラシック主体の教育放送。自社収録または他の公共局から買い付けた演奏会音源が多いが、娯楽志向が強く、歌曲や歌劇の選択率が高い。おしゃべり。
- 欧州商業局 - 大勢はニュースや生活情報の合間に軽めのクラシックを楽章単位に細切れにして流す。この傾向は全国局、地方局ともに変わらない。日本のAM放送に似る。
- 米国局 - 小規模な非営利局が多く、寡黙な進行役がCD音源を紹介するだけというスタイルが多い。選曲はバロックからロマン派の管弦楽や室内楽などの器楽曲が中心になる。看板番組は基幹局が配信する。
- 豪州局、キウイ局 - 公共放送は欧州局に似る。民間の非営利局は米国局に似るが、番組は手作りの度合いが強い。日本と時差がなく、昼夜逆転の違和感がない。アジアの作曲家や演奏家に親しい。
- 高音質ラジオ / デジタルラジオ - 既存の地上局がデジタル放送開始に伴い多チャンネル化。収録音声が曲名を読み上げた後に音楽がかかるだけという無人局が多い。放送は手抜きだが選曲に厚みがある。
- ネットラジオ局 - 原則として無人放送。語学力は不要。もっぱらパソコンを利用して音楽ファイルを順番に再生する。内容は通好みから俗受けまで幅広い。商業局は収益上がらず絶滅寸前だが、代わって趣味の個人局が増えている。
質疑応答の表紙へ戻る